社会課題をビジネスの力で解決することは可能なのか・・・。社会課題に対してビジネスの角度からアプローチすることをソーシャルビジネスという。社会課題へのアプローチ方法としては、ボランティアであったり、非営利活動を行う、NPO法人などの関わり方や組織形態がイメージされやすいのではないだろうか。社会課題というものは非常に多種多様で、非営利的な視点からのアプローチが望ましいことも多くあるだろう。しかし、持続可能性度を検討した際に、補助金や助成金、寄付やボランティアのみに頼る活動の運営は難しい部分がある。そこで、生まれた発想がソーシャルビジネスなのである。自らの事業活動を通じて、社会課題へアプローチし、営利活動を行い自らの組織運営を自立したものとするのである。ソーシャルビジネスにおいて重要なポイントは3つある。それは、事業性、社会性、革新性である。




まず、その活動が事業として成立しているかどうか。つまり、ビジネスになっているかどうかということが大前提である。そして、社会性があるかどうか。これは、どんな社会課題を特定し、アプローチするのかを明確にできているかどうかということである。そして、最後の革新性とは、それらのビジネスにおいてこれまでにない形での商品やサービスを提供できているかどうかという部分である。革新性なくしてソーシャルビジネスは成立しないのである。なぜならば、これまで行政や通常の営利活動の中では、解決されず、放置されているのが社会課題というものなのです。

では、現在日本や世界にはどのような社会課題があるのでしょうか。環境問題、少子高齢化、経済格差、貧困、人権、ジェンダー、エネルギーなど関係のない人は誰一人としていないのが社会課題というものなのです。今回は多種多様な社会課題の中から私たちの日本において問題視されている空き家問題について、そして、空き家問題を起こす背景として挙げられる人口減少、少子高齢化などの地方地域の衰退があるということから、空き家を活用し、地方創生が実現することはできないのかということを模索していく。

空き家問題は地方の抱える課題の一部に過ぎないのです。地域の抱える課題もまた多様であり、地方創生、地域活性化といっても一筋縄ではいかないものです。しかし、ソーシャルビジネスにおいて、革新性を生むには逆転の発想が必要になってくるのです。そこには、新たなビジネスチャンスが眠っているのです。ビジネスチャンスがあるということは、つまり市場がある。隠れたマーケットが存在しているということです。かつて、コロナ禍前に地方創生というキーワードに様々な企業が地方地域に参入していた光景をみなさんは覚えていますでしょうか。しかし、あれらは本当に地方創生における市場があったのでしょうか。事実を述べるのであればそれはあったのでしょう。しかし、どこか表面的でパフォーマンスに過ぎないケースも少なくなかったのではないでしょうか。一つの仮説として、その背景には、国や地方自治体から出ていた助成金や補助金の大量投資による擬似マーケットが創造されたからなのではないでしょうか。コロナ禍ではじけたことを考えると、あれは一つの地方創生バブルであったのでしょう。withコロナ時代においてまたあのバブルが来るまで指をくわえて待っている訳にもいかないでしょう。本質的な課題へのアプローチと、自立した経営ができる事業性を今こそ見つめ直す時が来たのです。

では、空き家を活用した地方創生において新たなビジネスを創造するにはどんなところに着目したら良いのでしょうか。地域の抱える課題についてみてみましょう。人口減少、少子高齢化、人口流出、耕作放棄地、空き家、担い手不足などなど地域の抱える課題は多種多様です。それらの課題にアプローチするにあたり一つの軸を空き家問題とした際にどのような課題を掛け合わせて地方創生につなげることができるでしょうか。ここで重要なのは課題を多く抱える日本の地域において、一課題だけへのアプローチではマーケット規模が十分に確保できないことと、地方の衰退を食い止めるには複数の課題を多様なステイクホルダーを巻き込みながら進めていかなければならないということである。そして、それこそが真のビジネスチャンスを切り拓くために必要なものなのです。課題×課題は課題山積みではなく、可能性なのです。

それでは、次回は具体的な地域の抱える課題を展開しながら、空きや課題が具体的に何が課題なのかを整理しつつ、成功事例を用いながら新たなビジネスチャンスについて検討していきましょう。

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